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The Goldfinch

やっと読み終わった…。

9月から他の本と同時進行で読んでいたのでこんなにかかってしまった。怒涛の4巻。ラスト30ページは頭が熱に浮かされたようになって、精神的熱狂の中で終了しました。(なんとなく翻訳者さんもそうなっていたのが、訳から読み取れた。)

幼少時代に何も知らぬテオが、ほとんど事故のように手に入れた超名作絵画「ごしきひわ(The Goldfinch)」。それはテロ事件で母を失い、地に足が着かない生き方をしていくテオの心のよすがになっていた。

「ごしきひわの所有」と「テオの存在意義」の関わりには…言葉に表せないほどに胸が痛くなります。無鉄砲な友人、幼少時代から恋する女の子、友人の死、愛のない結婚…そんな彼の成長過程には、いつも枕カバーに入れた絵画がテオの心臓のようにどくどく脈打っているような…。

大長編にもかかわらず、ほとんどどのページにもハッとする表現があり、飽くことなく、高揚したまま4巻を読み終えました。大満足。

 
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RED

 

 来週ニューアルバムが出るテイラー・スイフト。私のいつもの好みからは外れるけれど、ここ最近、家でも外でも車でも散歩中もずーーっとテイラーばかり。特に2011年に出た『RED』は中学生みたいに歌詞を覚えるくらい聞いてます。いくつになってもこんなCDに出会えると、それだけで幸せ。人気の「I knew you were trouble」や「We are never ever getting back together」も大好きだけど、スノーパトロールのゲイリーとデュエットしている「The Last Time」が一番好きかも。

 

前のアルバム『1989』の好きな曲とミックスして聞いていると、車の中ではもうこんな状態↓

 

 
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Eleanor Oliphant Is Completely Fine

 

こんなに声を上げて笑ったり、おいおい泣いたりした本はいつぶりだろう。

どんなに疲れていても、続きが読みたくて読みたくて睡眠を削ってまで読んだ3週間。

今はちょっと「『エレノア・オリファント』ロス」に罹っています…。

エレノアは英国グラスゴーに住む30歳独身のグラフィックデザイン会社の経理係。

真面目で、頭がいいけど、人とはちょっとズレていて、とっつきにくく友達はいない。

恋人はおろか、日々の生活の中で会話をするのは週一で電話する母親のみ。

それでも彼女は自分の生活を「Completely fine(充実していて完璧)」と思っている。

いってしまえば、この本は丸々、そんなエレノアの毎日をつづった物語だ。

何か事件が起きるわけでもなく、まったく私たちと同じような日々の生活を話している。

 


かつて小説家のニック・ホーンビィが「痛みと笑いは紙一重だ」みたいなことを言っていたけど、この本を読んでいてその言葉を何度か思い出してた。エレノアは本の初めではいわゆる「イタい人」なのだが、徐々に何が彼女をそうさせたのかが分かっていく。彼女の過去を知るたびに、私たちは涙を流さずにはいられない。そして、だんだんエレノアが自分たちとそんなに変わらない人に思えてくる。人は誰でも多かれ少なかれ(エレノアほどではなくとも)傷ついた経験があるのだから。

病院に行ったときのサミーの大きな手のぬくもり、閉店直前にかけこんだデパートの店員との会話、友人とその母と過ごした穏やかな日曜日、レイモンドがお見舞いに持ってきてくれたスポンジボブの風船…。そんな小さな物事が、今でも目の前に浮かんでくるよう。作者はこれがデビュー作らしいのだが、語りの巧みさは五つ星。一行とも退屈することはなかった。満たされた心で、涙で濡れたハンカチを持った手を振りながらエレノアにエールを送って本を閉じました。

 

 
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ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女

 

2005~07年に出版された故スティーグ・ラーソンの『ミレニアム3部作』の続編。映画化も予定されています(監督はデイヴィッド・フィンシャーではないけれど)。読んでいて腹が立ってきたらどうしようと思っていたけれど、杞憂に終わりました。

 

英紙Guardianによると、経営に行き詰ったスウェーデンの出版社がラーソンと同じく有能なジャーナリスト、デイヴィッド・ラーゲルクランツに続きを書いてほしいと要請したのだそう。ラーソンの長年のパートナーだったエヴァさんは、婚姻関係になかったため続編について何も口出しできなかったようで、彼女にとっては不服な事の成り行きになっているみたいです。

そんな裏事情もありますが、とにかく読ませる本! 展開に勢いがあるので、2冊でもまったく長く感じない。もっと盛っても良かったとすら思った。それについてはスティーグ・ラーソンもそれほどがっかりしていないんじゃないかな。

ラーソンの書いた3部作と異なる点と言えば、彼の3部作には男性の支配的な文化を否定するフェミニズムをすごく感じたけれど、今作はそんなふうには感じなかった。あとなんとなくリスベットの人間らしからぬ有能ぶりに、若干辟易してしまうかな。ばかばかしいほどのヒーローぶりが、可笑しいけど読んでいて気持ちいい。

今月、次作『The Girl Who Takes an Eye for an Eye』の英語版が刊行しました。

早く続きが読みたい!

 

 
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